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Apr 20 2016

きょうの眺め(109). OLD BMX SPECIALITY, BONZ BROS.

■わたしは自転車を組むとき、OLD SCHOOLの新品部品も、もちろんOLD SCHOOLのusedの場合も、そして現行部品の新品もusedもすべていちどバラバラにして脱脂し、清掃、グリースアップをして組んでいます。つまりオーバーホールだね。それがわたしのセオリー。あるいは決まりごと。 OLD SCHOOLでも現行でも、そして新品でも旧い酸化したグリースを除去してクリーンアップし、新しい新鮮なグリースで組みなおす。店で車輌をアッセンブルするときはもちろんあらゆるところを、通販などでオーダーいただくパーツに関しても同じことを施しています。それは油脂関係の状態だけでなく、ボルト&ナットやネジ類の締めつけ具合も初期の設定に疑問を感じることがあるからです。

 そんなわけでOLD SCHOOL な部品も現行品も、いちどはこの手でバラして ” よい状態 ” に組み替えてからお渡しする。 だってその方がいいに決まってるから。
 そういうことをやっているといろいろなことが分かるんです。総じて言えるのは ” 昔のものって丁寧に作ってあるな ” ” 昔のものって質がいいな ” ということ。今のものってシステムの勝利なんですね。昔のパーツには現代のものが放棄してしまった何かがある。いや、工程や造形や、仕組みや質や、ひと手間や。そういうものがある。逆にいうと、ちょっとした何かを ” やりゃあ、もっといいのにな ” というところが現代のものにはないことが多い。
 ま、能書きです。ただまあ、日ごろそんなことを思ったりしているわけですね。わたし。

brake1 そんな昨今、昔の新品と現代の新品ブレーキをバラす機会が同時にありました。いつものように全部バラして、脱脂清掃して、ピボット・ボルトやボルト&ナット、アウター受けやワイヤー受けにも適材グリースを塗って組む。薄〜くね。で、やっぱりOLD SCHOOLのブレーキにはちゃんとそれが施してありました。古くなって酸化したグリースはもう使い物にならないけれど、ちゃんとそれがやってある。上の画像の→の部分なんかは古くなったグリースが硬化変色してしまったものだね。でも、それは確かにある。(わたしの方は)これが新品だった頃はそうだったのだから、ここを掃除して新しいグリースにしてやればいい。それだけのこと。今のグリースは昔と違い種類が豊富だから、昔のスペックのままより動きがよくなることも多いんだ。

 で、下は現行、今もののキャリパーブレーキ。DIA-COMPEのNEW MX890だね。わたしはこのブレーキをけっこう気に入っているんだ。使われている小パーツは簡易化されているけれど、そこは現代もの。システムの勝利である。カタチもいい。コイツをバラして………..。brake2あれ! こんなところ(→部分)にグリースが入ってたんだ。あんまりにも薄くて透明なグリースだからいままで気づかなかった(入っていない現行パーツも多いから注意してね)。ピボット・ボルト周りはワッシャーを樹脂化するなどしてそういうことを簡略化しているけど、ブレーキ・スプリングのあたり面にはちゃんと適所にグリースが塗り込んである。やるじゃん、NEW MX890。
 この後わたしは、OLD SCHOOL部品も現行部品もおなじように脱脂清掃して新しいグリースを塗布。何事もなかったかのように元の形に戻しました。そうしてまた1台、日本の路上にOLD SCHOOL BMXが走り出す。いいよね。そして旧のあたり前と現行のやるじゃんが きょうの眺め 。

 

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