■こんなん行ってきました。 だって夏は早いうちからはじめないと、あっという間に居なくなっちゃうじゃん。夏がすぎるとまたひとつ歳をとっちゃう感が否めないじゃん。そんなわけで夏、夏、夏な総勢8名。夏前だけど夏の匂いがムンムンの栃木県足利市名草へホタルを眺めに。で、いつものツーリング・レポートの様なブログを書こうと思っていたのだけど「いや〜、足利なんて近いじゃん。パッと行ってパッともどるべ」なんていう予定を立てたものだから、ハイテンポにして急展開な旅。ツーリング中撮影できたのは下に置いたたったの3カット。途中2名が道なかばにして行方不明になるという、右往左往の小トリップだったのでした。
だからあんまり書けることもないのですけれど、いろいろありながらも現地到着したわたし達は「もう夕方じゃないじゃん(夕方には到着予定だった)」「なんか人が多いじゃん」「腹ぺこじゃん」などといいながら少し膝ががくがくしていますです。
この前ここへ来たのは確か14年前で、BONZがまだ世田谷にある頃だった。あのときはがくがくじゃなかったし、人もこんなにいなかった。腹は減っていたけどね。14年も経つといろいろかわるわけですね。なんて思いました。今の名草は売店ある、焼きそば売ってる。かき氷とラムネある。たこやきうまそう。そして今のわたしには白髪がある。そういうわけです。有り体に言って無常というやつですね。
そんなオヤジにとっても夏というやつは甘やかです。甘やかに吸いよせられたオヤジたちの顔がこれ。 ま、わざわざ見せなくてもなんですがちょっと緩いんですね。どことなく。
そして入場…………吸いよせられてますの図。撮ってるときは気づかなかったけど、よく見たらちらほらホタルが写ってますね。こっちの方はやはり甘い何かがあるのかも。ホタルのダンスは求愛行動だといいますが、夏に憧れるオヤジはこんなとき何を浮べているのでしょうか。過ぎ去りし日々? 描き求める明日? どこかの誰か? それとも焼きそばか?
この先、ライトや照明やストロボは禁止。静寂で余情なる風情です。それはとても小さな山懐の、暗く深い闇。目がなれると、そんな中をすー、すーっとひとすじの光が流れます。光りは、眩しいような淡いような、仄かで強い、言葉では表現できないような色ですね。 「魂みたいだ」誰かがいいました。消えては光り、尾を引く光りの粒は湧き出ては滅する命脈を現す様。
また、誰かがいいました。「あ〜、ションベン! 」。…….緩いんです。オヤジですから。まあ、ションベンを思いだすということはきっとこの眺めに満足したのでしょう。そこに見たものは何なのか? 謎です。でもその謎なところがいい。謎を眺めている自分がいい。謎は別名「空」といいます。空っぽとか、空虚の空ではなく、なにも存在しない領域のことです。
すっと風が吹きました。山の方からひときわ濃い、夏の匂いが降りてきました。何だかホッとしましたよ。それとともに木々の枝からこちらへ向けて、ふわっと魂の光りが舞い上がりました。
………………この旅はこれで終わりです。でも、今年の夏はこれからやってくる。さて…….どこ行くかなあ。ね。
ともあれ夏が、手の届きそうなところにやってきた。
追伸:ホタルを堪能した我々は、露店の焼きそばの方は堪能かなわず深夜の足利市街で名物 ”ソヲスかつ丼 ” を食すのでありました。ソヲスかつ丼発祥の店って書いてあったぞ。「え? 」だけど、そういうのがまた!
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