■激しく地味なこいつは、その昔ダイアコンペのブレーキセット（箱入りで中にリア・ブレーキ本体とブレーキ・レバー、ブレーキケーブルが入っている）を入手すると同梱されていた、ブレーキ・ケーブルをフレームに留めるBMX用クリップ式ケーブル・クランプです。実にまったくどういうこともないものなんですが、昔のBMX PHOTOGRAPHなんかを眺めているとこれを着けているヤツ、いるんですねえ。そうなるとどうしても現物が見てみたい。そういうわけで探してきました。
で、現物は想像通りそっけない（笑）。しかしわたし、そういうところがかなり大事なんです。だってこれ、こんなやつだけど ” 本物 ” なんだもの。それにしてもこのチープさ、何故にしてこんなもの作ったのか？ というくらいなもの…..だよなあ。なんて思っていたら、実際にフレームに装着するとかなりいいんです。BMXってケーブル・ラインで全体の美しさが変ってしまうことがあるくらい、ケーブル・ラインで作り手の感性が解ってしまうもの。けど、こいつはそれを無視して縦横無尽にケーブルまかせのケーブル・ラインを描いてくれるんですね。つまりケーブルに無理が無いラインを自分で勝手に作ってくれる。そのような、実は頼もしいヤツだったんです。
そうかー、そうだったんだ〜。やるなあ、吉貝さん。こういうもの、今の世で作ろうとしてもなかなか難しいんだよなあ。なんて思い始めると矢庭にそれが宝石のように見えてくる。そんなもんです。
自分用に探してきたものですが、少し余分があるので、☝上記のような気分を味わいたい方がいらしたらどうぞ。
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