◾️いまの東京は雨だけれど、昼間、春の匂いに誘われて上野まで「ル・コルビジェ展」を観に行ってきた。狛江から上野までは20キロあまり。結構幸せな距離なのだ。上野は東京の東京らしい風が吹いていて、気取った感じじゃないところが結構お気に入りだ。観光のお客さんも少なくないけれど、本当の東京人がいる感じだする。で、目的のコルビジェ展はわたしにとってコルビジェ自身を見られる感じではなかった。こんな感じ。そのかわりピカソやモネやセザンヌや藤田嗣治を眺めるのはなかなかだったのだけれど。
まあ、でも。街を走って美術館や博物館なんかに出かけていくのはなんとなくウキウキするものだ。だってうちより広いじゃないですか。そのようにしてウロウロ、うろうろ。近くには不忍池や大観記念館やアメ横や老舗の名店やいかがわしい何かやらあるし、鷗外のいたあともあるしね。東京ローカル者のわたしにはなんだかなんとも懐かしい風情なのですよ。そのように流れていくいまを味わうのである。
美術館を出て一息。見渡すとそこに見える上野公園の夕闇は美術館よりも広々ととしてなんだかやたらと素敵だった。「あ、いいな。この感じが懐かしいわが街だよ」と思った。そんな きょうの眺め.
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