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Mar 31 2015

オリジナルを知るということ. OLD BMX SPECIALITY,BONZ

mongoose_takagi_shimano■三日前の深夜。これはmoosegooseのオリジナルスペックのスパイダー、チェーンリング、チェーンリングピンを、メーカー出荷の状態から一度バラして汚れを落とし、磨いて修正をかけた後、もう一度それを同じように組み上げてこれからクランクを装着するところの写真だ。
 このmoose、BONZに入庫した段階ではグリップ以外「BMX PRODUCTS」の工場を出荷された当時のままのオリジナル「Gold」仕様だったから、おそらくは35年もの間どこもいじられることもなく、分解されることもなく、捨てられることもなく、持ち主の納屋かなんかの片隅で忘れ去られたものなのだろう。その状態は酷いものだった。しかし言い方を変えればそれはBMX PRODUCTSが「moosegooseはこの状態が最良」として設定し、コンプリートした「そのまんま」がここにあるということになる。つまり「オリジナルの状態」ということ。これはBONZの業務内容上、何度も何度も遭遇する日常的な光景だ。日常的な光景だけれどこの機会を大事にしなくては……なのである。そうしてわたしは思う。オリジナルがどうであるか? ということの重要性を。何度も何度でも時間をかけてそれを観察し記憶する。だって、オリジナルにはやっぱりどうしようもなく動かしがたいファクターがぎっしりと詰め込まれているから。
 ふだん「アメリカもののフレームなんて、NOSでもけっこうな狂いがあるものですよ(これは事実です)」なんていうBONZだけれど、その車輌(この場合、moosegoose)のためにメーカーが時間とお金をかけてセッティングを繰り返し、試行錯誤し「これ」と選ばれたパーツたちとその組み方、組み合わせ方は毎度少しの違いもない。そしてそれに勝るものはないのだ。そのパーツがどのような理由で選ばれ、あるいはそのパーツに合わせてメーカーはどのようにフレームを作り、組み合わされたのか? そのスペックを、ネジの締め込み具合やパーツの向き、クリアランスなどまで含めて解りたい。そう思う。それがわからなければオリジナルをオリジナル通りに再現することはもちろん、オリジナルとは異なるパーツを組み合わせる「カスタム」を最良に持っていくことも難しい。そういうのを「でっち上げ」というのだ。ねじ山のピッチが合えばOKというわけじゃないんだね。
 そういうふうにして組み上げる車輌は、それぞれが良い状態で機能する最良のバランスということになる。それこそが重要。それが出来ていないと、スペシャルなパーツで組まれたイカした(筈の)BIKEも「みっともない」雰囲気になってしまうんだね。ビシッと見えてこない。
 みなさんも、レストアや整備、パーツ交換などで車輌をバラすことがあるとしたら、バラす前に「観察する」、バラしながら「様相を覚える」ということを心がけてみて。「オリジナルを知る」それがもっとも重要な工具になるはずです。



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