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May 09 2016

きょうの眺め(114). OLD BMX SPECIALITY, BONZ BROS.

■連休中はたくさんの御来店をありがとうございました。みなさんとお会いできてよかった。
 で、きょうは夜になると賑やかだったBONZ の店内もひっそり。ぼや〜っとスローなジャズを聴いています。この ” ぼや〜 ” もなかなか(笑)。そんな中、指先だけはぼや〜、とせず連休中には出来なかった細かい作業をやっています。それがこれ。
 入荷していた当時もの新品ペダルのオーバーホールです。何度かお話していますが、BONZは新品パーツでもいちどオーバーホールしてからみな様にお渡ししているんです。で、OLD SCHOOLのカラード・ペダルって、色のところがけっこう塗りである場合が多い。新品の場合、それはベアリングの当たり面のこんなところまで「バ〜」っと一気に塗っちゃってるんですね。こんな感じです。
1ま、丁寧で凝った造りのOLD SCHOOLものとはいえ工業製品ではありますから、ある程度流れ作業的な製作過程もあったのでしょう。バ〜、っと一気に青く塗っちゃった感じね。
 でもこれはね、ちょっと使用するとペダルの回転でベアリングあたり面の塗装が落ちるんです。落ちた塗装は油や水分がなければ粉砕されたただの粉なんですが、この部分は雨風にさらされ、たっぷりのグリースも含まれるところ。新品でも、使用開始直後からグリースに混ざってしまう塗装粉でぬたぬたジャリジャリしてしまうところなんです。

 それは嫌ですね(笑)。

 そんなわけでBONZでは新品でもいちど分解清掃し、ペダルの(ペダルじゃないものも)ベアリングあたり面に吹きつけられた塗料を落して再度、新しい新鮮なグリースを封入しています。

 やり方は簡単。ペダルをバラしてベアリングやペダルシャフトなどのパーツを脱脂します。もちろんペダル本体の中でいままで日の目を見ていなかったところもたっぷり日光浴……じゃなかった、充分に脱脂します。この作業もこの後の作業も、組み上げてから表面になる塗装部分に溶剤や脱脂剤がかからないよう注意してください。

 で、それが済んだらいよいよベアリングあたり面の塗装剥しですね。ここはあせってガリガリやるのではなくじっくり取り組んでください。先の尖ったものなんかを使ってベアリングあたり面を傷つけたら取り返しがつきませんから。わたしの場合はこのあたり面のくぼみにティッシュなどを(はみ出ないように)押し込み、そこにシンナーを垂らしてラップをかけ塗装が溶けるのをじっと待ちます。30分……かな。
 30分待ったらそのまま押し込んだティッシュを回します。親指なんかでやさしくです。すると…あら不思議。ベアリングあたり面の塗料はほとんどきれいに落ちているんですよ。それでも残った塗料は、綿棒などにシンナーを浸して丁寧に擦ってあげましょう。それでベアリングあたり面の塗料はきれいさっぱり落ちるはず。こんな感じです。2ペダルはこれではじめて本来の姿を取り戻したと思ってください。” 普通 ” になったわけです。

 ここからからは丁寧に元の通りに組み上げるなり、鏡面加工でチューニングするなり、スペシャルなグリースを封入するなり、それぞれなわけです。そのまま元々組んであった通りに組み上げるだけでもずいぶんといい感じです。これで、無い方がよい粉とも、このペダルが作られた40年前のグリースともさよならです。ほら、ペダルの回転がグッと滑らかでしょ。お試しください。そうそう。新しく封入するグリースは様々な添加物が含まれていない、純度の高いグリースがいちばんです。

 な〜んてことをじっくりやるのは楽しいな。な、きょうの眺め でした。

 

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