◾️’70年代最後年か’80年初頭のチネリの広告ポスターを手に入れました。掲載車両にもレタリングされている通り、つまりこれはチネリ製のBMX「CINELLI MX-1」の広告ポスターなんですが…….いわゆるみなさんが知っている（？）CINELLI MX1とはかなり違う。（写真解析しかできませんが）フレーム・スケルトンも違えばガセット形状も違う、フォークのデザインも、リア・エンドも異なる。市販されたチネリのMX-1とは別物なんですね。見慣れた部分といえばフレームのグラフィックだけかな。シート・チューブに「COLUMBUS」のデカールが貼ってあるようですから、おそらくフレーム・チューブ自体はCINELLI MX-1と同じものなのでしょう。しかし、広告の年代からしてこれはCINELLI MX-1の、製品にならなかったプロト・タイプ？ と思われる節がある。だって車両の構成パーツはハブとクランク以外はカンパじゃないし。ハンドルやシート・ポストもチネリ製じゃない。ペダルはオフメガかな？
う〜ん。興味深い。
実は20年以上むかし「チネリのBMX買わない？ 」「おー、OK。いただくよ」という運びでアメリカから手に入れたBMXがBONZの倉庫で眠りについている。だって実際にやってきたフレームはCINELLI MX-1のデカールは貼ってあるものの、いわゆる見なれたMX-1ではなかったのだ。つまりこのポスターに写っているCINELI MX-1のプロト、あるいは極初期（どちらについても「？」ね）のモデルと瓜二つのものだったのだもの。そんなの販売するわけにもいかないでしょ。当時からいままで「あらら、偽物つかまされちゃったよ」なんていうことでずっと倉庫で惰眠を貪っていたアイツ。あれはやっぱりCINELLIのMX-1だったらしい。
おかしなもので一つの証拠が見つかると「あれはおかしい」「あそこが変だ」「チネリならこんなはずない」なんて思えていたところが俄然CINELLIとしての真実味を帯びて見えてくる。
嬉しいのである。「近いうちに倉庫へ行って、あの眠り姫を起こしてみようかな」埃を払って磨き上げ3TTTのBMXバーに…….何かとなにかが結びついて結実しそうな そして23年越しの きょうの収穫 .
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