■多摩川沿いのBONZ の店よりちょっと上流。自転車ならば3分くらいの、ちょうど小田急線の和泉多摩川駅からまっすぐ河原を目指した辺りを散歩していてたら、おやおや岸から離れた川の水の中に、イスを持ち込んで腰掛けている人たちがいる。「?」と思って川岸すれすれをゆっくりとステンディングで近づいてみると、腰までの長靴を履いたその人たちは無言で川中に没頭している。そして皆、一様に30センチくらいの釣りざお。
それにしても寒い。寒いけれどじっと耐えるようにして川面を見つめる釣り師たちは自分を見つめるようにも見えてしまう。向こう岸は川崎。何かとても象徴的な感じがして、釣り師の一人が岸に戻ってくるのを待ってみたよ。
そしたらなんのことはない釣り道楽の好々爺なわけだ。どういうわけかとても温かみを感じて話しかけてみると、この時期の多摩川ではなんとワカサギが釣れるらしい。岸辺には持参の料理ナベが用意してあって。先ほどながめていた孤独感とは別世界のワカサギパーティが始った。いいね。凍てつく河原で得たものはとびきり熱いワカサギのてんぷら。心がよい気持ちだよ。言葉では言い表せない確かな何かを見つけた。それがきょうの収穫。
今年はディランも来るらしい。
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