■狛江からプラプラ走って50分。わたしの記憶が確かなら、おそらく32年ぶりにハチ公前で待ち合わせをした。狛江→渋谷ってほぼ１本道なので、物見遊山だけ楽しみながら往く。雨上がりの都内はじめじめして、しかし悪くはない空気の感じだった。ハチ公は昔と同じだったけど、周りの雰囲気はまるで異なるものに変貌している。馴染みの無い情景。でも「なんかいいな」と思った。
待ち合わせ場所に想い通りの人はいなかった。わたしの知っている（と認識している）その人ではない、誰か別の人のようなその人がいた。” 人も変貌するのだなあ ” と思った。ハチ公前は外国の方ばかりで、皆さん一様に記念撮影だ。「ハチ公がなんでそんなに人気？ 」なんて思った。なんでだろ？（笑） どうしてかやたらと生々しい色合いの渋谷だった。あらゆるものが発生しては消えていく。朧な道程を辿りながら。春の華やぎの中で、そんなことを思いながら渋谷→狛江の道を帰った。帰りは基本、下り基調の道程なので30分しかかからなかった。OLD SCHOOL BMXすごいぞ。
店に戻ると友人が遊びに来ていた。友人って、いつもいつでも友人のままだ。たいていの場合は。そういうのって「とってもいいな」と思った。食べて、走って、語らって笑う。ときに同じ方向を向きながら、ときにまるで別の何かを眺めながら。人と人のかかわりって素敵だ。変るのも大事だけれど、変らないこともいい。多分きっと。そんな きょうの眺め 。
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