◾️シート続きです。OLD SCHOOL BMXには全く関係ありませんので興味のない方はスルーしてください。個人的にはここにオートバイものを掲載するのはブログの私的利用な感じがしてとても気後れするのですが、モト・グッチ / ル・マン1の純正オリジナル ソロ・シート（一人乗り用シート）を5つ確保いたしましたのでご紹介です。そう5個 ”も“ なんです。どうしてって、このシート やたら希少なヤツでして、各方面に声をかけつつ26年間も探してやっと見つけた本物なんです。それがここにある。
で、わたしの長距離爆撃機はその「850 Le Mans1」なのですが、出荷時は装備していたはずのソロシート（マンデッロ当時のMOTO GUZZI社の出荷記録を見るとわかる）が、手元に届いたときにはすでにタンデム・シート（二人乗り用のシート）にすげ替えられてしまっていたのですね。当時は ‘75〜’77年（ル・マン1自体は’76〜’78までの製造で生産台数2000台なんて記している書き込みもありますが、そういう情報はいわゆるガセネタで、モト・グッツィ社の公式の生産台数は150台程度の200台にも満たないもの。また実際の製造開始年も’75が正しい）のごく初期にに出荷されたル・マン1 中の、さらにごくわずかな個体にしか装着されなかったのがこのソロ・シート。往時、日本に正式輸入された ル・マン1が総計4台で、ソロ・シートが装着されていたのがそのうちの1台（その車両はとうの昔に○○県で大破して廃棄処分になっています）といいますから、これはお目にかかれること自体が稀。個人的には「焦がれし不在」というシロモノなんです。それを見つけた。
MOTO GUZZIのLeMans1という車両はそれ自体、まあ大した生産台数もなし得なかった ”それなりのオートバイ“ なのでしょうが、わたしの場合はそのなんともいえない時代遅れインダストリアル・プロダクツの中に、無理をして新しいモチーフを入れ込もうとした感じが好きで好きでしょうがない。なんというか、愛すべき芋っぽさなのですね。この感じ、OLD SCHOOL BMXにもいえることかもしれません。まあ、惚れ込んでしまったわけですよ。謎も多い。そしてそこがいい。しかもわたしが惚れ込んだその相手は、写真でしか見たことのないソロ・シート仕様だったわけでございます。ハハハ。わたしにとって、Le Mans1のLe Mans1たるべき象徴がこのSOLO SEATだったというわけですね。
そのようなわけで苦節じゃなかった。追い求めること26年、ようやく手にした（目にした）本物の純正ソロ・シート。それがこれなのでございます。もちろんLe Mans1用に作られた社外製品や偽物、モノマネ、そっくりさんソロ・シートは世にいくつも存在するのですが、ディティールを検証していくとやっぱりわたしは本物のこれ（！）しか認められない。そんなものを発見してしまったわけですから、もう手に入れないわけにはいかないでしょ。このシートに遭遇したときわたしが発した言葉なんか「Li comprerò tutti (全部くれ)」の一言だけなのでした（笑）。だから5個。だって「きっと欲しい誰かがいるはずだから」。
こってり系の説明を続けてしまいましたが、MOTO GUZZI Le Mans 1用 純正ソロ・シート、入荷です。ひとつは自分の予備として、ひとつは車両に装着するにしても残りがあと3つ。ル・マン1のソロ・シートに憧れてやまない心の同志に実費にてお分けいたします。「きっと、欲しい誰かがいるはずだから」。
「おまえはOLD SCHOOL BMX以外のジャンルでもそういうことやってんのね」なんて思われる方も少なくないかもしれません。そーなんです。その通り。でも、オリジナルを知らずして今もその先もない。過去も見えない。だから自分だけでも徹底的にこだわるのです。そこにある果てなきその先が見たいから。長文、大変失礼いたしました。
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